越境ECを使って海外(特に中国)に日本の商品を販売することで売上が激的にアップした事例が増えている。
そもそも越境ECとは?
日本でのインターネット物販といえばネットショップや,Amazonを使った販売が一般的だが、越境ECでは海外へ商品の販売。つまり輸出をする。
特に中国では日本の商品が爆売れしており、特に多い事例としては日本へ観光に来た中国人が買った商品をリピートする際に中国国内のECで商品が売れる事が多い。簡単に言うと、日本で中国人に人気の商品を越境ECで販売すると非常に売れるのだ。
当然、日本で手に入る価格よりも高い値段で取引されている。日本のオムツや粉ミルクが中国で人気ということは聞いたことがある人も多いのでは無いだろうか?
越境ECを成功させる方法として、アリババグループの天猫国際(Tmaill)に商品を出品するという方法がある。通常は中国に輸出する事ができない食品や化粧品(許可や認可が必要な商品)でも、すでに中国政府に認められている為、販売する事ができる。
上手く活用することで日本で商品を販売している人にとって大きなチャンスにもなり得るはずだ。
事例として日本でビジネスをしている、とあるスーパーが中国の業者に成果報酬で委託して同じ商品をすべて越境ECに掲載したところ、3ヶ月で月商2000万円になった事例もあるので、興味がある方は挑戦して見てもいいだろう。
利用拡大するためには?
越境ECは、今EC業界でとても注目を集めており、ECサイトを立ちあげている方も急増しています。
しかし、どれだけ発信元を増やしても、それに値する需要がなければ全く意味がありません。
越境ECを広く利用してもらうためには、日本の商品を海外に知ってもらう必要があります。
やり方はいろいろですが、外国で日本の商品をPRして知ってもらい購入してもらう方法が一番スタンダードでしょう。
しかし、やはり商品は手に取って確認出来るものの方が安心感があります。「ネットで期待したものと実物が全く違った」ということだってあります。そう考えると、まずは日本の観光客を増やすことが確実にECサイトの利用を広げられる一番有効な方法です。
観光といえば、その土地の食や文化に触れる娯楽の一つ。そこで、記念にとお土産を購入しますよね。せっかく訪れたのに何も残る物を買って帰らない人はいないでしょう。
帰国した際に、そのお土産を気に入ってくれれば日本の商品のPRがなされたことになります。「また欲しい」とも思ってくれるでしょう。
しかし、相当なセレブな方でない限り異国にそう何度も観光に行けるわけがありません。海外に行くのは相当な労力が必要ですからね。時間の面もありますし、お金だって一瞬にしてふっとびます。「でも、あの時買ったお土産がまた欲しい・・・。」
そこで必然的に脳裏に浮かぶのが、交通費がかからず、ピンポイントで欲しいものが得られる「ECサイト」となるわけです。
越境ECで売れる商品
実際に越境ECで売れるポテンシャルのある商品は、自国では買えない日本ならではの商品です。

日本の観光客が購入しているものは、主に「お菓子」や「化粧品」。百円ショップやコンビニで手軽に買える物も人気があります。
お菓子というと、選びきれないほど豊富な味の種類が魅力的。お土産として購入されるのは「抹茶」や「わさび」といった日本ならではの和なフレーバーがほとんどです。
また、大袋で売っているものは小分け包装されているため、大人数に配ることに適しているのも人気の理由の一つです。よく考えると、私も旅行に行った際は会社の人に配りやすい大袋のお菓子を買って帰ります。
化粧品や香水といったオシャレ道具も人気があり、やはり日本製の商品は安全性が違うそう。肌に直接つけるものはやはりこだわりたいですからね。
これらは少量な物が多いため、一時期話題を呼んだ「爆買い」をする観光客がほとんどです。日本で購入すれば免税も効き、お得に手に入れられます。
国別の傾向
つまり、観光で購入される人気の商品は越境ECでもニーズが高いということになります。この便利な越境ECで購入される商品のジャンルは国によって異なります。
例えば、中国は全体的に爆買いや指名買いをする傾向があります。一点集中型です。
ベトナムでは中国に次ぐ購入の多さで、主に家電製品が人気です。イオンがベトナムに進出しましたが、そこで販売している電化製品の売れ筋はかつてないほど。
手軽に欲しいものを安く買える100円ショップも人気です。
タイでは美容大国と呼ばれるだけあって、化粧品の購入が集中しています。デパートや百貨店の観光客の利用はタイ人がダントツです。それぞれの国の傾向から、日本の製品に求めるポイントは違ってくるのです。
需要に応えた越境EC
このように多岐に渡った需要は、より越境ECの事業を困難にさせます。「英語サイトに載せておけば世界中のうち誰かは目に留めてくれるだろう」という容易な考えでうまく回るほど生ぬるい世界ではありません。
データから推測すると、観光客が求めているニーズはこのようになります。
1.免税対象など、自国で購入するよりもお得な物
2.大手といった信頼のできるメーカーの物
3.和風な物など、日本でしか手に入らない物
ECサイトを立ちあげたいと考えている人は、これら3点をしっかり押さえておくといいでしょう。観光の割合が多い中国とベトナムにターゲットを絞ってもいいかもしれません。
まとめ
外国人を対象とした越境ECでは、観光客のニーズにどう応えるかが鍵を握るのです。